2006/09/22

Arzy et al. 2006

名探偵カゲマン(山根あおおに)という漫画が好きでした。
探偵のカゲマンの影が、相棒シャドーマンとしてカゲマンをサポートする、という設定。

この論文のタイトルにあるのはシャドーマンではなくshadow personです。
てんかん手術のために脳に電極を埋め込んでいる患者さんがいて、その人の左側頭頭頂接合部を電気刺激すると、シャドーマンじゃないけれど、別の誰かが自分のすぐ後ろにいるような錯覚が生じた、ということが報告されている。

心霊現象の根拠となるような事例かと思ったが、どうだろう?

このshadow personは、性別不明だが、この患者さん(女性)と同じぐらいの年齢ということになっている。そして、患者さんのちょっと後ろにずれた位置に発生し(ジョジョの奇妙な冒険シリーズのスタンドを連想してしまった)、患者さんと全く同じ姿勢を取るのだという。
だから、患者さんがベッドで仰向けに寝ていると、shadow personはベッドにめり込んだ状態で仰向けになるし、患者さんが体育座りをすると、shadow personも同じように体育座りをして、ちょうど患者さんを後ろから抱きしめるような格好になる(すごく不愉快なんだそうだ)。こりゃ二人羽織か?

電気刺激をした部位は、自分の体に関する情報を統合していると考えられていて、電気刺激によってその機能が阻害され、こんな錯覚が生じたんじゃないか、とかなんとか考察が述べられている。

こんな面白い現象を研究してみたいもんです。

Arzy, S., Seeck, M., Ortigue, S., Spinelli, L., & Blanke, O. (2006). Induction of an illusory shadow person. Nature, 443, 287.

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