彼/彼女にくぎづけ
魅力的な異性を見ると、その人に目が釘付けになってしまい、他のものが目に入らなくなる…
緑のドレスを着たキャンディスを見たときのアンソニーの反応がそんな感じでしたっけ?
日常生活のなかで、そんなような体験をよくする人もいれば、そうでない人もいるでしょうが、心理学的には非常に興味深い現象です。
Florida State UniversityのManerさんたちのグループは、この「釘付け」な現象を実験室的に再現してみたそうです。
実験そのものは非常にシンプル。
被験者さんにパソコンの前に座ってもらい、次のような課題をやってもらいます。
画面のどこかに、丸か四角のどちらかが表示されるので、丸だったらAのキー、四角だったらKのキーをできるだけ素速く押してもらう、というもの。このときの反応時間をタイマーで測定しておきます。
ただし、丸や四角の直前に、顔写真が画面のどこかに表示されます。
魅力的な男性の顔
魅力的な女性の顔
十人並の男性の顔
十人並の女性の顔
のどれかが表示されます。
顔写真は、丸か四角かの判断とは全く関係がありませんから、無視しないといけません。
でも、もし「目が釘付け」現象が生じれば、顔写真があった場所に注意が引きつけられてしまいます。
そうなると、丸か四角かの判断に遅れが生じるはずです。
おそらく、判断の遅れが生じるとしたら、魅力的な顔、特に魅力的な異性の顔が表示された場合だろうと予測できます。
果たしてどんな結果が得られたかというと…

予測通りの結果ですね。
被験者と同性の顔が表示された場合、魅力的でも十人並でも、反応時間はほとんど同じでした。
でも、異性の顔が表示された場合、魅力的な顔だと、反応時間が長くなっています。
これはまさに、「目が釘付け」になってしまって、丸か四角かの判断が遅れたということですね。
車の運転中にこういうことがあると困ります(^^
さらに、SOIという指標 (Sociosexual Orientation Inventory)を使って、大勢の異性と男女の仲になりたいタイプと、そうでもないタイプに被験者を分けて分析したところ…
やっぱり、大勢の異性と男女の仲になりたいタイプの被験者で、上の図のような結果が顕著に得られたんだそうですよ(^^;

この図は、さっきの結果とはまるで逆です。
異性の魅力の効果がほとんど無くて、魅力的な同性が画面に表示されると、判断が遅れたことを意味しています。
同性愛傾向のある被験者のデータというわけではありません。
実験を始める直前に、あることを被験者さんに想像してもらった場合の結果です。
何を想像してもらったかというと、パーティー会場で、自分の恋人が、だれか他の人物といちゃついている場面(キスしているとか)だそうです。
そうすると、異性の顔写真の効果が強く出たってことですよ。
要するに、同性のライバルの方が気になってしまった、ってことですね。
恋敵として脅威となるのは、魅力度の高い連中ですから、そこに注意が引きつけられ、反応時間が長くなってしまったのだ、と解釈できます。
でも、魅力度が低い連中は、さしたる脅威ではありませんので、注意が引きつけられることはなく、反応時間も短いまま (^^;
なんだか、昆虫や魚の繁殖生態の論文を読んでいるような気になってきます。
こんな単純な事でニンゲン様の行動が影響を受けるというのは結構驚きで、こういうことが明らかにできるのが、実験心理学の醍醐味の一つだと思います。
Maner, J. K., Gailliot, M. T., Rouby, A., & Miller, S. L. (2007). Can't take my eyes off you: Attentional adhesion to mates and rivals. Journal of Personality and Social Psychology, 93(3), 389-401.
[おねがい]
心理学の実験に参加したことがありますか?
数分で終わる簡単なゲームのようなことをしていただいています。
「急募!」アイコンをクリックすると、大至急データが必要な実験のページが開きます。まずは実験一覧を見たいという方は、「被験者募集中!」アイコンをクリックしてください。

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緑のドレスを着たキャンディスを見たときのアンソニーの反応がそんな感じでしたっけ?
日常生活のなかで、そんなような体験をよくする人もいれば、そうでない人もいるでしょうが、心理学的には非常に興味深い現象です。
Florida State UniversityのManerさんたちのグループは、この「釘付け」な現象を実験室的に再現してみたそうです。
実験そのものは非常にシンプル。
被験者さんにパソコンの前に座ってもらい、次のような課題をやってもらいます。
画面のどこかに、丸か四角のどちらかが表示されるので、丸だったらAのキー、四角だったらKのキーをできるだけ素速く押してもらう、というもの。このときの反応時間をタイマーで測定しておきます。
ただし、丸や四角の直前に、顔写真が画面のどこかに表示されます。
魅力的な男性の顔
魅力的な女性の顔
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十人並の女性の顔
のどれかが表示されます。
顔写真は、丸か四角かの判断とは全く関係がありませんから、無視しないといけません。
でも、もし「目が釘付け」現象が生じれば、顔写真があった場所に注意が引きつけられてしまいます。
そうなると、丸か四角かの判断に遅れが生じるはずです。
おそらく、判断の遅れが生じるとしたら、魅力的な顔、特に魅力的な異性の顔が表示された場合だろうと予測できます。
果たしてどんな結果が得られたかというと…

予測通りの結果ですね。
被験者と同性の顔が表示された場合、魅力的でも十人並でも、反応時間はほとんど同じでした。
でも、異性の顔が表示された場合、魅力的な顔だと、反応時間が長くなっています。
これはまさに、「目が釘付け」になってしまって、丸か四角かの判断が遅れたということですね。
車の運転中にこういうことがあると困ります(^^
さらに、SOIという指標 (Sociosexual Orientation Inventory)を使って、大勢の異性と男女の仲になりたいタイプと、そうでもないタイプに被験者を分けて分析したところ…
やっぱり、大勢の異性と男女の仲になりたいタイプの被験者で、上の図のような結果が顕著に得られたんだそうですよ(^^;

この図は、さっきの結果とはまるで逆です。
異性の魅力の効果がほとんど無くて、魅力的な同性が画面に表示されると、判断が遅れたことを意味しています。
同性愛傾向のある被験者のデータというわけではありません。
実験を始める直前に、あることを被験者さんに想像してもらった場合の結果です。
何を想像してもらったかというと、パーティー会場で、自分の恋人が、だれか他の人物といちゃついている場面(キスしているとか)だそうです。
そうすると、異性の顔写真の効果が強く出たってことですよ。
要するに、同性のライバルの方が気になってしまった、ってことですね。
恋敵として脅威となるのは、魅力度の高い連中ですから、そこに注意が引きつけられ、反応時間が長くなってしまったのだ、と解釈できます。
でも、魅力度が低い連中は、さしたる脅威ではありませんので、注意が引きつけられることはなく、反応時間も短いまま (^^;
なんだか、昆虫や魚の繁殖生態の論文を読んでいるような気になってきます。
こんな単純な事でニンゲン様の行動が影響を受けるというのは結構驚きで、こういうことが明らかにできるのが、実験心理学の醍醐味の一つだと思います。
Maner, J. K., Gailliot, M. T., Rouby, A., & Miller, S. L. (2007). Can't take my eyes off you: Attentional adhesion to mates and rivals. Journal of Personality and Social Psychology, 93(3), 389-401.
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