ミュラーリヤー錯視レポートのヒント

「ミュラーリヤー錯視 レポート 考察」
をキーワードにしてこのブログにたどり着く人はいても、
「ミュラーリヤー錯視 レポート 序論」
をキーワードにしている人はいない。
おそらく、序論を書いて、実験方法を書いて、結果を書いたけれど、考察で何を書いたらいいのかわからない、という学生さんが多いのだろう。
しかし…それは何かがおかしい。
考察で何を書いたらいいのかがわからないのに、なぜ序論が
書けてしまった
のだろうか?
序論と考察はペアになっているはず。
だから、一方が書けるのに、他方がまるで書けない、なんてことはありえないはずなのだ。
難しく考える必要はない。
今回の実験結果を、中東情勢との関連で、株価変動の状況をふまえつつ、分析した結果を述べる、なんてことが期待されているわけではないのだ。
通常、レポートの構成はこんな感じになるだろう。
序論:今回の実験で何を明らかにしたいのか、という問を述べる。
実験:序論で述べた問に答えるために、どんなことをしたのかを書く。
結果:問に答えるための手がかりとして、どんなデータがえられたかを書く。
考察:序論で設定した問に対する答えを書く。
序論=問い、考察=答え、である。
結果=答え、ではないことに注意。実験結果は、答えを導くための手がかりにすぎない。
このように考えると、序論が書けたのに、考察で何を書けばいいのかわからない、などということがありえないことが理解できるだろう。
もし、考察で何を書けばわからないのだとしたら、序論でなにを書く「べき」だったのかも理解していないことになる。つまり、なぜか「書けてしまった」序論は、ほとんど無意味な内容だということになる。そりゃ、書き直さないとだめだ!
実験演習で、何をしようとしているのか、実験の目的はなにか、ということは、指導の先生が説明しているはずだ。配付資料にも書いてあるのが普通だろう。
だから、まず序論では、実験の目的=問い、を書く。
実験演習の場合、問いの設定は、自分の頭で考えることではない。
指導の先生があらかじめ設定した問いを書くだけだ。
だから、まったく苦労せずに簡単に書けるんだはず。
例えば、私が平成18年度の実験演習でミュラーリヤー錯視の指導を担当したときは、
「ミュラーリヤー錯視図形を縦に配置した場合と、横で配置した場合で、錯視量に違いはあるのか?」
という問いを設定した。
学生さん達はそれを書くだけで序論が終了。
ということは、この序論とペアになる考察は、どういうものになるか?
これもすぐにわかるだろう。
実験結果がどのようなものだったかに応じて、三つパターンが考えられる。
1)ミュラーリヤー錯視図形を縦に配置しても、横に配置しても、錯視量に違いはないことがわかった。
2)ミュラーリヤー錯視図形を縦に配置した場合よりも、横に配置した方が錯視量が大きかった。
3)ミュラーリヤー錯視図形を横に配置した場合よりも、縦に配置した方が錯視量が大きかった。
という、この三つの内の一つを書くだけ。
考察なんて簡単だ、と断言してしまおう(まあ…実際にはいろいろとアレなんだけどね (^^;
ただし、
指導の先生が設定した問いが、そもそもなんであるかよくわからない、という場合があるかもしれない。
例えば、配付資料に、「ミュラーリヤー錯視の錯視量は、矢羽の間の角度によって影響を受けることが既に知られている」、とか書いてあって、これからやる実験の内容が、「ミュラーリヤー錯視の錯視量に、矢羽の間の角度がどのような影響をあたえるかを調べる」ものだった場合。
実験をやっても、既にわかっていることしかわからない。これじゃ、何をやりたいのか(問いが何なのか)まるでわからない!…という混乱。
ナカニシヤの教材あたりを使った実験演習だと、そういうことになってしまうかもしれない。
しかし安心して欲しい。
指導の先生の話を聞いて、配付資料をよく読めば、実験の目的(=問い)が、ちゃーんとわかるようになっている…はずなんですけどね(^^;
こういう場合の実験目的は、「再現性を確認する」ことになるだろう。
ほら、先生そういってなかった?
だから序論には、
「すでに〜ということが知られている。本研究の目的は、この知見の再現性を検討することである。」
とかなんとか書いておく。
先行研究と自分らの実験で、どこが違うかがはっきりしていると、もうちょっと賢く見える書き方ができる。例えば、先行研究ではナカニシヤの紙製実験装置は使っていないけれど、自分たちは紙製装置を使う、のだとすれば、「ナカニシヤの紙製装置でも先行研究で得られた知見が再現されるのかどうか」を調べたいんだよ、という問いを設定できる。
で、考察=答えには、実験結果に応じて、次の二つのどちらかを書けばよい。
1)再現性があった。
2)再現性はなかった。
再現性がなかった場合は、なぜ先行研究と同じ結果が出なかったのか、その理由を書いたら吉でしょう。
被験者が、前日の徹夜麻雀で疲労しきっていたため、反応に極端なばらつきがあった、なんてのはお手軽に書ける理由の一つだろう。
もし、ナカニシヤの紙製装置では、先行研究の知見が再現されない理由を思いつくことができたら、そのことを書いておけばパーフェクトだ!
う〜ん、
レポートなんて簡単だよなあ。
なお、
インターネット上に落っこちているレポートを拾ってきて(あるいは買ってきて)、それをまるごとコピペするのは、いろいろな意味でリスクが高いので、ぜったいにお勧めしません。
念のため。
ここに書いた方針でレポートを執筆すれば、確実に高得点がとれるわけではないのは、言うまでもない。
また、指導の先生の方針と、ここに書いた内容が食い違っている場合は、指導の先生のおっしゃったことに従うべきだ。
というわけで、
この記事はあなたのレポート執筆のヒントになったであろうか?
もし、ここに書いたヒントによって、レポート執筆に要する時間が短縮できたら、空いた時間に私の心理実験に参加していただきたい。
[おねがい]
このブログで紹介している心理学的現象は、被験者さんたちの協力によって見出されてきたものばかりです。わたしも新現象発見のために、被験者を必要としています。自分がやらなくても誰かがやるから大丈夫でしょ、と思ったらそれは大間違い。
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