金さえあれば愛はいらない
経済的に恵まれている人は、自立的に考え、行動するという。
他人に頼らないし、他人も誰かに頼らずに自力で生きていくべきだ、という価値観を持つ。
という傾向があるという。
しかし、Science誌に掲載されたVohsらの論文によると、心理実験に参加した被験者に、お金という概念を(非意図的に)思い出させただけで、自立的傾向が高まったという。本当にリッチでなくてもいい、ということ。
しかも、すごく単純な方法を使うだけで、劇的な効果が出たというのだからすごい。
どうやって被験者にお金概念を(非意図的に)思い出させたか?
お金と関係のある単語や文章を読ませたり、お金の画像が流れるスクリーンセーバーを見せたりする。これだけ。
これだけで自立的傾向が高まったそうだ。
マジですかい?と誰もが思うだろう。
私は思いました。マジですかい?
ちなみに、スクリーンセーバーの画像は、Science誌のウェブページで誰でも見ることができる。
じゃあ、どうやって自立的傾向が高まったことを調べたか?
これもいろいろやっているのだが、例えば、すごく難しいパズル(あるいは絶対に解けないパズル)を被験者にやらせる。
このとき実験者が、「もし助けが必要ならいつでも呼んでください」と声をかけておく。
そうすると、お金概念を思い出させられなかった被験者は、平均186秒で実験者に助けを求めた。
これに対して、お金概念を思い出させられた被験者は、なかなか助けを求めようとしない。平均で314秒経過したときに、初めて助けを求めたという。これは、問題を自力で解決しようという傾向が高まったからだ、と解釈できる。
この自立的傾向は、他人との関係にも影響する。
自力で解決すべきだ、という価値観を他人にも当てはめるので、何か困っている人がいても、助けようという気があまり起こらなくなる。
実験では例えば、被験者の目の前で、実験者が箱に入った鉛筆をぶちまける(演技をする)。
このとき、被験者が何本の鉛筆を拾ってあげたかを数えると、お金概念を思い出させられた被験者は、そうでない被験者に比べ、拾ってあげる本数が少なかったのだそうだ。
ということは…
例えば、ある大学教員が指導する一人の学生セヤマ君(仮名)が、「よくわからないので教えてください」、「うまくできないので助けてください」、「次はどんな論文を読んだらいいですか?」などとやたら他力本願な人間だったとする。
ここで、セヤマ君の使っているパソコンのスクリーンセーバーに、お金の画像が流れるようなものを使わせたり、机の片隅に千円札を貼り付けておいて、いつでも彼の視野内にお金が見えているようにすると、自立的傾向が高まり、少しは自分で問題を解決できるようになるかもしれない。
ただしその反面、「明日は学会のシンポジウムがあるので準備を手伝ってくれんかね?」とセヤマ君にお願いしても、あまり積極的に力を貸してくれなくなる可能性もある。
Vohs, K. D., Mead, N. L., & Goode, M. R. (2006). The psychological consequences of money. Science, 314, 1154-1156.
さて、
Science誌に掲載されるほどすごい実験じゃないかもしれませんが、私も心理学実験をやっています。しかも、ウェブページ上で参加できます。
よろしければご協力をお願いします。
また、ブログランキングへの参加が被験者集めにどう影響するかも検討中です。
下のバナーをクリックしていただければ大変助かります。

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という傾向があるという。
しかし、Science誌に掲載されたVohsらの論文によると、心理実験に参加した被験者に、お金という概念を(非意図的に)思い出させただけで、自立的傾向が高まったという。本当にリッチでなくてもいい、ということ。
しかも、すごく単純な方法を使うだけで、劇的な効果が出たというのだからすごい。
どうやって被験者にお金概念を(非意図的に)思い出させたか?
お金と関係のある単語や文章を読ませたり、お金の画像が流れるスクリーンセーバーを見せたりする。これだけ。
これだけで自立的傾向が高まったそうだ。
マジですかい?と誰もが思うだろう。
私は思いました。マジですかい?
ちなみに、スクリーンセーバーの画像は、Science誌のウェブページで誰でも見ることができる。
じゃあ、どうやって自立的傾向が高まったことを調べたか?
これもいろいろやっているのだが、例えば、すごく難しいパズル(あるいは絶対に解けないパズル)を被験者にやらせる。
このとき実験者が、「もし助けが必要ならいつでも呼んでください」と声をかけておく。
そうすると、お金概念を思い出させられなかった被験者は、平均186秒で実験者に助けを求めた。
これに対して、お金概念を思い出させられた被験者は、なかなか助けを求めようとしない。平均で314秒経過したときに、初めて助けを求めたという。これは、問題を自力で解決しようという傾向が高まったからだ、と解釈できる。
この自立的傾向は、他人との関係にも影響する。
自力で解決すべきだ、という価値観を他人にも当てはめるので、何か困っている人がいても、助けようという気があまり起こらなくなる。
実験では例えば、被験者の目の前で、実験者が箱に入った鉛筆をぶちまける(演技をする)。
このとき、被験者が何本の鉛筆を拾ってあげたかを数えると、お金概念を思い出させられた被験者は、そうでない被験者に比べ、拾ってあげる本数が少なかったのだそうだ。
ということは…
例えば、ある大学教員が指導する一人の学生セヤマ君(仮名)が、「よくわからないので教えてください」、「うまくできないので助けてください」、「次はどんな論文を読んだらいいですか?」などとやたら他力本願な人間だったとする。
ここで、セヤマ君の使っているパソコンのスクリーンセーバーに、お金の画像が流れるようなものを使わせたり、机の片隅に千円札を貼り付けておいて、いつでも彼の視野内にお金が見えているようにすると、自立的傾向が高まり、少しは自分で問題を解決できるようになるかもしれない。
ただしその反面、「明日は学会のシンポジウムがあるので準備を手伝ってくれんかね?」とセヤマ君にお願いしても、あまり積極的に力を貸してくれなくなる可能性もある。
Vohs, K. D., Mead, N. L., & Goode, M. R. (2006). The psychological consequences of money. Science, 314, 1154-1156.
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