2008/04/05

無限回廊

しばらく前に丸の内線の車内で見かけた広告。
錯視(錯覚)を利用したゲームが出る、とあった。
知覚心理学を学んだ者としては無視するわけにはいかない。

瞠目すべきアイディアのゲームであった。
操作性が悪い、という指摘もネット上で散見するが、□ボタンを有効につかえば快適にプレイできる。

主観的移動
主観的不在
主観的跳躍
主観的着地

というネーミングが知覚心理学を学んだ人間の心をくすぐる。
が、「主観的〜」の英語表現が「perspective〜」となっていたのは残念。
できれば「subjective〜」としてほしかった。

しかしこのゲーム、錯覚を利用したゲームと呼んでいいのかどうか、よくわからない。

錯覚(錯視)をどう定義するかについては、人によって微妙に違いがあると思う。
しかし基本的には、知覚者の側になんらかの誤りがあるという意味合いを含んでいるだろう。

このゲームの場合はどうだろう?
知覚者=プレイヤー側の誤りというよりも、ゲーム世界の中で誤った物理法則がかってに出現している。
言い換えると、誤っているのは知覚者ではなく、知覚対象(ゲーム世界)の方である。
誤りが発生する位置を通常とは逆に設定することで、なんとも言えない奇妙な体験をさせてくれるのがこのゲームなのではなかろうか。

いやしかし、そういうまとめかたもちょっと違うかなあ、などとあれこれ考えながらゲームを楽しんでいる。

[おねがい]知覚・認知心理学の実験に参加してください。
すぐに終わる簡単なゲームのようなことをしていただいています。
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Author:瀬山淳一郎
東京大学文学部心理学研究室のすみっこで実験心理学の研究をしている一児の父です。インターネット上で、あまり心理学っぽくない心理実験をやっています。ちょっとした空き時間(数分程度)のあるときに実験に参加していただけると助かります。下のアイコンをクリックすると、実験のページが開きます。

または東大文学部サーバーのページへどうぞ。
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~seyama/

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