ミュラーリヤー錯視レポート・序論
ミュラーリヤー錯視 グレゴリー 奥行き仮説
といった検索キーワードで調べているような学生さんには、がんばって良いレポートを書いていただきたい(人名はカタカナじゃないほうが、質の高い情報に当たる確率が高まるかもね)。
しかし
ミュラーリヤー錯視 序論
ってどういうことよ?
ミュラーリヤー錯視レポートの序論を書くために何かを調べる、というのはわかるが、「序論そのもの」を検索対象にするというのは…要するに誰かの書いた序論をコピペして使おうということなのであろう。
しかし、インターネット上で拾った序論が次のようなものだったらどうするよ?
錯覚とは、観察対象の物理的次元における測定強度と、観察者の主観的次元における印象強度(心理学的測定法基準値)との間に一定の食い違いが生じる現象を指す。特に、視覚認識論的な意味での錯覚を、錯視(visual hallucination)と呼ぶことが慣例として定められている。この場合、見かけ上の食い違いが観察者によって明確に意識されることが必然的に伴うため、食い違いの量は最低でも検出閾の2倍以上となっていることに注意すべきである(スティーブンスの法則)。
これまでの研究で、数多くの錯視図形が登録されているが、なかでも特に有名なのが、ミュラーリヤー錯視である。ミュラーリヤー錯視は、ミュラーリヤーが医学研究論文のデータをグラフとして作図した際に、縦軸と横軸の長さが異なって感じられることに気づいた、というエピソードから偶然に発見された現象である。日本には明治2年に紹介され、陸軍の新兵採用テストの問題の一つとして、ミュラーリヤー錯視図形が使用されたこともある(但し、この錯視と知能との関連が明確ではないとの理由から、数年後に廃止されている)。
今回のレポートの目的は、ミュラーリヤー錯視の錯視量(単位はadelheid)に、矢羽根の間の角度(単位はラジアン)が与える影響が、スティーブンスの法則(またはother-race effect)に忠実に従うものであるかどうかを、厳密統制主義的な心理実験を通じて検証することである。ミュラーリヤー錯視は、現在においても知覚心理学のみならず、発達心理学や保険心理学の分野からも注目されており、さらには経済学(マクロ経済学)や理論物理学の分野の研究者からの関心も高い重要な現象である(APAの調査によるとIFは20.33, p < 0.5)。このような重要な現象が、先行研究通りに再現されるかどうかを確認することは、学術的にも大きな意義を持つ(ただし、脳機能画像計測の結果はかならずしも明らかではない)。従って、このような重要な現象を実験レポートとして作成することは、教育的効果の観点からも感慨深いものであると言える。
はい、全部でたらめです。
書いた私にも何言ってるのか理解できないし。
似たようなひどい序論を拾ってしまう可能性は低くない。
自分で書きましょうね。
ミュラーリヤー錯視実験に参加しての感想、そこから得られた教訓
さて、
ミュラーリヤー錯視のレポートの最後、考察の部分で、
…このことから、錯視量と矢羽根の角度(鋏角)の間には、一定の関数関係が存在することがわかった。
などと結論をのべ、締めくくりに、
私はもともと臨床心理学に興味があったのだが、このような知覚心理学の研究もなかなかに興味深いものであることがわかった。
と実験に参加しての感想を述べる。
そしてさらに加えて、
このような実験結果から、我々の視覚は簡単に騙されてしまう不正確なものであることがわかった。今後は、見かけの印象をそのまま鵜呑みにすることはせず、錯視(錯覚)の影響で印象が歪められている可能性を念頭に置いた上で、正しい判断ができるように心がけたい。
といった具合に、実験から得られた教訓を述べる。
などという誤った実験レポートを書いてしまっている人は何人くらいいますか?
はい、挙手。
エラーバーって何ですか?
連載じゃないんだから
ミュラーリヤー錯視 先行研究
ミュラーリヤー錯視レポートのヒント

「ミュラーリヤー錯視 レポート 考察」
をキーワードにしてこのブログにたどり着く人はいても、
「ミュラーリヤー錯視 レポート 序論」
をキーワードにしている人はいない。
おそらく、序論を書いて、実験方法を書いて、結果を書いたけれど、考察で何を書いたらいいのかわからない、という学生さんが多いのだろう。
しかし…それは何かがおかしい。
考察で何を書いたらいいのかがわからないのに、なぜ序論が
書けてしまった
のだろうか?
序論と考察はペアになっているはず。
だから、一方が書けるのに、他方がまるで書けない、なんてことはありえないはずなのだ。
難しく考える必要はない。
今回の実験結果を、中東情勢との関連で、株価変動の状況をふまえつつ、分析した結果を述べる、なんてことが期待されているわけではないのだ。
通常、レポートの構成はこんな感じになるだろう。
序論:今回の実験で何を明らかにしたいのか、という問を述べる。
実験:序論で述べた問に答えるために、どんなことをしたのかを書く。
結果:問に答えるための手がかりとして、どんなデータがえられたかを書く。
考察:序論で設定した問に対する答えを書く。
序論=問い、考察=答え、である。
結果=答え、ではないことに注意。実験結果は、答えを導くための手がかりにすぎない。
このように考えると、序論が書けたのに、考察で何を書けばいいのかわからない、などということがありえないことが理解できるだろう。
もし、考察で何を書けばわからないのだとしたら、序論でなにを書く「べき」だったのかも理解していないことになる。つまり、なぜか「書けてしまった」序論は、ほとんど無意味な内容だということになる。そりゃ、書き直さないとだめだ!
実験演習で、何をしようとしているのか、実験の目的はなにか、ということは、指導の先生が説明しているはずだ。配付資料にも書いてあるのが普通だろう。
だから、まず序論では、実験の目的=問い、を書く。
実験演習の場合、問いの設定は、自分の頭で考えることではない。
指導の先生があらかじめ設定した問いを書くだけだ。
だから、まったく苦労せずに簡単に書けるんだはず。
例えば、私が平成18年度の実験演習でミュラーリヤー錯視の指導を担当したときは、
「ミュラーリヤー錯視図形を縦に配置した場合と、横で配置した場合で、錯視量に違いはあるのか?」
という問いを設定した。
学生さん達はそれを書くだけで序論が終了。
ということは、この序論とペアになる考察は、どういうものになるか?
これもすぐにわかるだろう。
実験結果がどのようなものだったかに応じて、三つパターンが考えられる。
1)ミュラーリヤー錯視図形を縦に配置しても、横に配置しても、錯視量に違いはないことがわかった。
2)ミュラーリヤー錯視図形を縦に配置した場合よりも、横に配置した方が錯視量が大きかった。
3)ミュラーリヤー錯視図形を横に配置した場合よりも、縦に配置した方が錯視量が大きかった。
という、この三つの内の一つを書くだけ。
考察なんて簡単だ、と断言してしまおう(まあ…実際にはいろいろとアレなんだけどね (^^;
ただし、
指導の先生が設定した問いが、そもそもなんであるかよくわからない、という場合があるかもしれない。
例えば、配付資料に、「ミュラーリヤー錯視の錯視量は、矢羽の間の角度によって影響を受けることが既に知られている」、とか書いてあって、これからやる実験の内容が、「ミュラーリヤー錯視の錯視量に、矢羽の間の角度がどのような影響をあたえるかを調べる」ものだった場合。
実験をやっても、既にわかっていることしかわからない。これじゃ、何をやりたいのか(問いが何なのか)まるでわからない!…という混乱。
ナカニシヤの教材あたりを使った実験演習だと、そういうことになってしまうかもしれない。
しかし安心して欲しい。
指導の先生の話を聞いて、配付資料をよく読めば、実験の目的(=問い)が、ちゃーんとわかるようになっている…はずなんですけどね(^^;
こういう場合の実験目的は、「再現性を確認する」ことになるだろう。
ほら、先生そういってなかった?
だから序論には、
「すでに〜ということが知られている。本研究の目的は、この知見の再現性を検討することである。」
とかなんとか書いておく。
先行研究と自分らの実験で、どこが違うかがはっきりしていると、もうちょっと賢く見える書き方ができる。例えば、先行研究ではナカニシヤの紙製実験装置は使っていないけれど、自分たちは紙製装置を使う、のだとすれば、「ナカニシヤの紙製装置でも先行研究で得られた知見が再現されるのかどうか」を調べたいんだよ、という問いを設定できる。
で、考察=答えには、実験結果に応じて、次の二つのどちらかを書けばよい。
1)再現性があった。
2)再現性はなかった。
再現性がなかった場合は、なぜ先行研究と同じ結果が出なかったのか、その理由を書いたら吉でしょう。
被験者が、前日の徹夜麻雀で疲労しきっていたため、反応に極端なばらつきがあった、なんてのはお手軽に書ける理由の一つだろう。
もし、ナカニシヤの紙製装置では、先行研究の知見が再現されない理由を思いつくことができたら、そのことを書いておけばパーフェクトだ!
う〜ん、
レポートなんて簡単だよなあ。
なお、
インターネット上に落っこちているレポートを拾ってきて(あるいは買ってきて)、それをまるごとコピペするのは、いろいろな意味でリスクが高いので、ぜったいにお勧めしません。
念のため。
ここに書いた方針でレポートを執筆すれば、確実に高得点がとれるわけではないのは、言うまでもない。
また、指導の先生の方針と、ここに書いた内容が食い違っている場合は、指導の先生のおっしゃったことに従うべきだ。
というわけで、
この記事はあなたのレポート執筆のヒントになったであろうか?
もし、ここに書いたヒントによって、レポート執筆に要する時間が短縮できたら、空いた時間に私の心理実験に参加していただきたい。
[おねがい]
このブログで紹介している心理学的現象は、被験者さんたちの協力によって見出されてきたものばかりです。わたしも新現象発見のために、被験者を必要としています。自分がやらなくても誰かがやるから大丈夫でしょ、と思ったらそれは大間違い。
あなたの協力が必要なんです。下のアイコンをクリックすると実験内容を説明しているページが開きます。5分から10分程度の間、簡単なゲームのようなことをしていただいています。どうか御協力ください。

または東大文学部サーバーのページへどうぞ:http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~seyama/explist.html
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次にミュラーリヤー錯視についての考察を述べま…せん

あいかわらず、
ミュラーリヤー錯視 考察
ミューラーリヤー 考察
をキーワードに検索してこのブログにたどり着く人、おそらく学生さん、が多い。
ミュラーリヤー錯視のレポートで、考察の部分を執筆するための情報を探しているのであろうが、キーワードの選び方を間違っている。
こんななぞなぞを知っているだろうか?
メビウスの輪で有名なメビウスが、1番街で出会った少年は赤い帽子をかぶっていた。
2番街で出会った老人は、緑色の帽子をかぶっていた。
では、3番街で出会った蟻は、何色の帽子をかぶっていただろうか?
このようななぞなぞの答えをしらべるために、
なぞなぞ こたえ
をキーワードにして検索しても、有益な情報が得られる確率は極めて小さい。
問題内容に合わせて、もっと具体的なキーワードにしなければならないのは自明だ。
例えば、
なぞなぞ メビウス 帽子 色 蟻
ミュラーリヤー錯視というなぞなぞの答え、つまり考察についてしらべたいときも同様だ。
そのレポートでは、どんな内容のなぞなぞが設定されているのか?
矢羽の角度の影響という謎なのか、観察者の性別の効果という謎なのか?
それから、「考察」というキーワードはくせ者だ。
学生さんのレポートを読むと、
「次に錯視量に対する矢羽の角度の影響について考察する。」
などと、これから何かを考察することを、わざわざ宣言してから記述を始める例をよく見かける。
が、プロの研究者がそんな書き方をすることは希だといえる。
ミュラーリヤー錯視に関する考察が述べられているウェブページに、「考察」という単語が含まれていない可能性は結構高いといえるだろう。
とすれば、
検索キーワードの中に「考察」を含めてしまうと、有益なページが検索対象から除外されてしまうことになる。
というこの記事は、レポート執筆のためのヒントになっただろうか?
さっさとレポートを書き上げて、時間的余裕が出来たら、ぜひとも私のオンライン心理実験に参加していただきたい。
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オンラインで参加できる心理実験の被験者を必要としています。自分がやらなくても誰かがやるから大丈夫でしょ、と思ったらそれは大間違い。あなたの協力が必要なんです。下のアイコンをクリックすると実験内容を説明しているページが開きます。5分から10分程度の間、簡単なゲームのようなことをしていただいています。どうか御協力ください。

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ミュラーリヤー錯視
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レポート書けたかな?
ミュラーリヤー錯視
レポート
考察
実験
といったものでした。
明らかに、心理学実験演習のレポートを書くために、学生さんが情報収集を行った痕跡でしょう。
中には、
ミュラーリヤー錯視 実験5
などというキーワードで検索してきた人もいましたが、おそらく、実験演習の種目がいくつかあって、5番目の課題がミュラーリヤー錯視だったんでしょうね。
あまり良い検索キーワードとは思えませんが、学生さんたちの必死な姿が目に浮かびます。
しかし、
こういったキーワードでここに来る人が、数日前からぱったりといなくなりました。
レポートの提出期限がそのくらいだったんでしょうかね?
ちゃんと書けましたか?
レポート書き終わって、ちょっと時間的余裕ができたのだったら、私がやっている心理学実験にも参加してください。
ああ、もうレポート書きの学生さんたちがこの記事読むわけないのか…
教員もねえ…締切があるわけじゃないけどレポート(論文)書いて先生(ジャーナル)に提出(投稿)しないといけないんだよね…
でも、データが足りないとどうしようも無くて…
このまんまだと単位もらえないかも。
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